ADHDと家庭内暴力

ADHDでは、衝動性の症状が強く出ているという場合、暴力に走る人も少なくありません。

この暴力は不特定多数の相手に発揮されることもありますが、母親だけや、家族にだけ暴力をふるうという場合もあるのです。

ここでは、ADHDの症状としての家庭内暴力について考えてみましょう。

暴力性の高いADHDの人というのは珍しくなく、それは衝動性や多動性が高いために起こります。しかし、この暴力が家庭内でしか行われないというのには、どういった理由があるのでしょうか。特に子どもがそういった行動に出る場合、標的は母親であることが多いようです。

これは、母親に対するこだわりがそうさせているのかもしれません。外では、気にならないことも、母親が自分の思い通りにならなければ、癇癪を起こすということです。

母親と接する機会が多いというのも、母親だけが標的になってしまう理由とも考えられます。

また、結婚した相手がADHDで、外ではほとんど症状が出ないのにも関わらず、家庭内では暴力を振るうということもあるかもしれません。

家庭内限定で暴力を振るうというADHDの人の場合、その暴力の標的への甘えや依存、そして社会生活でのストレスが家庭内で爆発しているというようなことが考えられます。

こうした行動に困っているという場合は、ADHDの治療を受けている病院で主治医の先生に相談してみるといいでしょう。

ADHDであるということは、社会で生きづらさを感じることもあります。そのストレスが爆発しているのであれば、もっと生きやすくなるようにすれば、家庭内暴力も治るでしょう。

また、ADHDの衝動性が緩和されれば、暴力も一緒に抑制されます。