ADHDとフラッシュバック
ADHDは「フラッシュバック」を起こすことが多いとされています。
フラッシュバックとは何でしょうか?また、それにより日常生活にどう影響が生じるのでしょうか。
フラッシュバックとは・その特徴
フラッシュバックとは過去にあったつらいこと、ショックなことを思い出して再び同じつらい思いを繰り返すこととされています。
ではADHDはどのような原因でフラッシュバックを起こしやすいのでしょうか。
- PTSDとは違い些細なことでフラッシュバックが起きる(友人と喧嘩した、先生に怒られた等)
- 悩み事があるとき、焦りがあるとき等「心の負荷」が大きいときに起こりやすい
ADHDのフラッシュバックの特徴を見ていきましょう。
- 無意識に溜まった「嫌な記憶」がランダムに再生される
- PTSDと違い「鮮明な画像」を一緒に再生しない
- フラッシュバック自体は長続きしない(何を思いだして嫌な思いをしたか思い出せない)
- ADHD混合型(不注意と多動)の場合は、切れたと思ったら落ち込んだりする
- 周囲の人はフラッシュバックの理由・状態が分からない(本人のフラッシュバックの理由が分からないため)
フラッシュバックの引き金
では、引き金になる「些細なこと」とはどのようなことでしょうか。
周囲にとっては「些細なこと」でも、本人にとっては一大事であることも少なくありません。
元来ADHDの人は感情が繊細で過敏なため、ストレス耐性が低いとされているため簡単に精神のバランスを崩し、フラッシュバックの引き金になります。
次のような不安も引き金になりやすい要因です。
- 心気不安:自分の病気などを心配する
- 完全癖不安:完璧でないことが不安になる
- 対人不安:人間関係における不安
- 分離不安:友人・親などの近しい人への依存・離れる事への不安
- 醜形不安:自分の顔や体型がミニ期のではないかという不安
- 自己臭不安:口臭・体臭などが過剰にするのではないかという不安
ADHDの人はそのストレスへの弱さから、ショックなこと・傷ついたことなどがトラウマになりやすく頻繁にフラッシュバックを起こします。
注意点・治療法・まとめ
あまりにもつらいフラッシュバックには地道な治療(カウンセリングなど)・自分と向き合うことが大切です。
(1)「自分が悪いのではない」と自分に言い聞かせる
通常の人よりも過敏な感情を持っているため、周囲に理解されぬままつらい思いを重ねているのがADHDの人です。
自分を責める思いがあるため、その思念からフラッシュバックが起こりやすいと言われています。
「自分(自分で自分にやる場合は『あなた』)が悪いのではない」と何度も言い聞かせてみることでフラッシュバックが減る事もあります。
(2)少しずつ新しい事に挑戦する
前述のようにADHDの人には完璧主義の人が多く、有りか無しかしかないために失敗の確率が高くなり、自尊心が低くなる可能性が高くなります。
「今日はここまで出来た」「今はここまでで十分OK」等、少しずつ成功体験を積み重ねることでフラッシュバックの抵抗力がつきます。
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