ADHDのお子さんと接していた経験があります
K.H 40歳 女性 専業主婦
以前、学習塾でADHDのお子さんの学習指導補助の仕事をしていた経験があります。ADHDのお子さんというのは勉強に対するやる気があっても、自分一人の力では継続的な学習が困難な場合が多いです。私は塾の講師をサポートする形で、ADHDのお子さんの学習指導にあたっていました。
よく覚えているのは、小学校低学年の女の子のことです。このお子さんは元気で明るく、おしゃべりが大好きでした。ですが、特に「読む」ことが苦手で、また長い時間、学習に集中することもできませんでした。ですので、学校の勉強にもなかなかついていけず、補習のためにその学習塾に通っていました。
その塾の講師とサポート役である私は、次のような点に注意をしながら学習を進めていました。まず、一度に多くの情報を与えないことです。例えば、国語の長文読解であれば、一段落ごと、あるいは一文ごとに書かれている内容を一緒に確認しながら読んできます。算数の文章問題も同様です。それほど長くはないと思われる量であっても、細かく句切りながら文章を読んでいきました。それから、そのお子さんに適したペースを崩さないことです。もともと、一般的なお子さんと比べると集中力が長続きしなかったので、10分〜15分ごとに小休憩を入れながら学習を進めました。思い切って勉強を中断し、そのお子さんの大好きなおしゃべりに付き合ったりしてみたこともありました。そうすることで、その後の学習がはかどったこともあります。
ひとくちにADHDといっても、それぞれに特性が違うものです。まずはその人個人の特性をよく見極めて理解し、こちら側がその人に合った接し方を模索するべきだと思います。相手を変えるのはとても難しいので、自分の方が(その相手に合うように)変わっていくという意識が大切だと思います。
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