弱めのADHD(多動性障害)の生活
プロフィール: Mさん、26歳男性、塾講師
恐縮なのですが自分自身の体験談となります。私自身ADHDであるということは最近まで知らずにいました。何かとても注意に欠陥のある人や街中で奇声をあげる類の人だと誤解をしていたのですが、職場に勤めるにあたって注意が不足しているという指摘からADHDの診断を受けた際、軽度のADHDであると診断を受けました。
具体的な症状としては「講義形式の人の話を聞けない」「周囲が気にならない程度に体がゆれる」「定期的に歩きたくなる」「列に並べない」などがあります。特別不便は感じていないので障害というレベルではないとは思いますが、デメリットという点では深刻に感じるところもあり、複雑な気持ちでいます。
近年になってADHDが注目されていることから、ADHDであると診断されずに生活している人もたくさんいるのだと思いますが、重度になれば障害と認知されてもよいものだと思われます。
前述した「講義形式で人の話を聞けない」は特に学校の授業で致命的なものでした。お子さんがいる方でしたら特に心配なところではないでしょうか。私の場合はコミュニケーションに関しては意識が自分に向いてさえいればなんの問題もなく人とコミュニケーションできるのですが、集団抗議など自分に関係ないことになるとまったく興味のあること以外はインプットできないという面がありました。
そのため子供の頃は前の席で先生と直接話ができるかどうかが成績の良し悪しに関わって来ていました。大学受験も個別指導の予備校を利用してやっと成果があがるといった具合でした。集団行動が苦手だったり一つ所に留まっていると気分が悪くなってくるので、非常にムラッケの強い性質だったように思えます。
おそらく大切なことはADHDに対してどう向き合うかのように思えます。最近は病気や障害であるという風潮が強いですが、一種の性質だと割り切ってメリットデメリットに合わせた生活の場所を選択するというのも一つの手だと思います。
私の場合は集団に投げかける話は今も左から右に通り抜けますが、その代わりに講義をする方と会話をしたりなどができるため、コミュニケーションに不自由はしていないように思えます(これも集団において迷惑にならない限りですが)。こうした強みなどを生かすことができれば場合によっては重宝するところもあるということです。
どうしても社会適応が難しい場合もあると思いますが、人よりも少しだけ多動で注意欠陥であることは見方を変えれば人よりも柔軟であるとも取れるので、一概に薬に頼るというよりは自分のマイナス面はプラスにもなれるとまずは考えてみる方が、精神面で落ち込むことはないように思えます。
もちろんADHDと自分で思っている方が周囲に迷惑をかけている部分があるのなら改善するべきですが、深刻にならない限りは治療という方向に進まないほうがよいかと思われます。軽度と診断されても普通に生活できてる者もいるので、ADHDと診断を受けて落ち込む方がいないように願っています。
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