医師はADHDにとって適職か

ADHDだと、どんなに勉強ができてもどうしても向いていない職業というものがあります。ADHDも、人によって症状はさまざまなため、一概にこの職業が向いていないとは言いにくいところです。

では、医師という職業はADHDの人にとって適職といえるのでしょうか。ここでは、ADHDと医師という職業について考えてみましょう。

ADHDだと、物事に集中することが難しかったり、不注意でミスが多くなるというのは、みなさんご存知のとおりです。すべての人にこの症状があてはまるというわけではありませんが、ADHDの人にはそういった特性があります。

そういった特性を考えると、医師、特に手術などをする医師をADHDの人に任せるのは、不安を感じるという人も多いでしょう。そういった分野については、研究者になれても実際に医師として働くことは難しいかもしれません。

とはいえ、ADHDだという人でも医師になっている人はいます。前述のとおり手術が必要になる医師ということだと、相当な努力と適した継続治療が必要でしょう。

しかし、例えば精神科のような診療科だと、今まで精神障害を患ったことのない人よりも、ADHDの人の方が向いているかもしれません。自分が経験しているため、その気持ちが実感としてわかるからです。実際、精神科医として働いているADHDの人は存在しています。

もちろん、精神科医になることも、ADHDの人にとってはその道のり自体が大変なこともあるでしょう。しかし、本当になりたいもので、興味が持てるのであれば、それは適職になるはずです。

また、精神科医ではない他の診療科の医師を目指す場合も同様に、どうしてもそれがいいということなら、努力をすればなれないことはないでしょう。主治医の先生と相談しながら進路を決めるのもおすすめします。