ADHDは個性と呼ぶべきもの?

ADHDは個性と呼ぶべきもの?

ADHDは個性と呼ぶべきもの?

ADHDは生まれつきの脳の機能障害であって、治すのが難しいことで知られています。そんな中、ADHDをはじめ、発達障害については「個性」と捉えて、長所を伸ばそうというのがよく言われるようになりました。

 

ADHDが個性とは一体どういうことなのでしょう。また、ADHDの症状で長所となる部分があるのでしょうか。

 

ADHDは個性なのか

ここでもう一度ADHDが何でどういったものなのかを、簡単におさらいしておきましょう。ADHDは、生まれつきの脳の機能障害で、遺伝が大きく関わっていると考えられています。

 

ADHDの方々は、例えば時間の感覚が鈍いので、遅れる気はなくても、ぼーっとしている間に時間が経っていたり、つい嫌なことを先延ばしにしてしまったりします。

 

また、思ったことを場や相手の気持ちを考えずに、すぐに口にしてしまったり、思い通りにならないことがあると、キレて怒鳴ったりします。

 

他にも代表的な症状はまだまだありますが、健常者の方であれば、そういう癖があったとしても、きちんとコントロールができることばかりなのですが、ADHDの方々はこれらの症状をコントロールすることが難しく、薬の力を頼ったり、周囲のサポートが必要になったりします。

 

これが個性かどうかと言われると、コントロールできずに本人が苦しんだりする以上、「個性」とは言い難いのではないでしょうか。また、ADHDの方々同士であれば同じような症状をもつ方ばかりですから、そういう意味でも、「個性」とは違います。

 

ADHDを個性と捉える

ADHD=個性ではないとは言え、その症状を生かして自分の個性に変えるのは可能です。

 

例えば、絵が得意だというADHDの方は、ADHDの好きなことには過度に集中してしまうという特性があるため、絵の練習を沢山すれば、どんどんうまくなっていくでしょう。他のことに関しても同様です。

 

また、衝動的に何か行動をしてしまうという点も、プラスに働けば行動力・発想力につながります。

 

つまり、ADHD自体が個性ということではなく、ADHDの症状を治療しながらある程度抑えつつ、その特性を個性にできるようにすれば、武器にもなるという意味なのです。

 

従って、ADHDは個性だから治療が必要なかったり、放置していて良いということにはなりません。

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