ADHDの治療法:行動療法

ADHDの治療法:行動療法

ADHDの治療法:行動療法

心理療法以外にも薬を使わずに行う治療があります。それは行動療法です。

 

行動療法とは

行動療法は、例えば梅干を食べた事がある人が梅干を見ると唾液が出てくるという様な「条件反射」を活用した療法です。基本にあるのは「人間が取る行動は、刺激による条件反射が固定されたものである」という考え方です。

 

ADHDの子供が起こす突飛な行動は、本人が意識して起こしている物ではありません。その為、言葉だけで説得をしても行動に大きな変化は見られない場合がほとんどです。

 

その為、やってはいけない事をしたら本人にとって嫌な事をし、良い事をしたら本人にとって好ましい事を行います。

 

具体的には「トークンエコノミー」という行動療法を行います。

 

トークンエコノミーとは

トークンエコノミーは家庭や学校などで簡単に行う事が可能です。

 

例えばADHDの子供が前もって提示した物事を上手く出来た場合、口で褒めるだけではなく具体的な「ご褒美」を与えます。「好きなお菓子をあげる」「ゲームをしていい時間を延長してあげる」等分かりやすいご褒美が良いでしょう。

 

また、前もって提示した、やってはいけない事をした場合は、口で叱るだけでなく点数表などを使ってどの位ミスをしたか目に見えるようにします。またその際「ミスをしたら掃除をしないといけない」「テレビを見てはいけない」「ゲームをしてはいけない」などの分かりやすい罰を与えます。

 

「ご褒美」と「罰」は、提示した行動が現れた時にすぐに行います。提示する課題はレベルを低めに設定し、達成感を得やすいようにする事も大切です。

 

また、「タイムアウト」という行動療法も行います。

 

タイムアウトとは

ADHDの子供が問題行動を起こした時に一旦止めさせ、それを適切な行動へと変えていく療法です。

 

前もって行ってはいけない事を提示し、その行動を取ってしまったら何度か注意します。それでも従わない場合は、じっと椅子に座らせるなど、我慢しなければいけない時間を約数分体感させます。

 

その間は一切話しかけない事が大切です。そして我慢する時間が終わったら、我慢できたからと褒めないようにして、ADHDの子供にとって早く終わらせたい事柄だと体に印象付けます。これを繰り返すうちに、行ってはいけないと提示した行動を取らないようにさせます。

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