ADHDの治療法:食事療法
ADHDの食事療法とは、食生活を変えることでADHDの症状を改善しようとする物です。
ADHDと栄養素の関係
イギリス人の研究者がADHDの子供を調査した所、必須脂肪酸(EPA、DHAなど)が欠乏している人が多い事を発見しました。
その為、EPA・DHAなどの脂肪酸をよく摂り入れる事が必要です。
また、オメガ3脂肪に対するオメガ6脂肪の比率(アルファリノレン酸ALAに対するリノール酸LAの比率)を小さくする事も勧められています。
LAはヒマワリ油、紅花油、大豆油、パーム油、ごま油などに豊富に含まれており、ALAはキャノーラ油、胡桃油などに豊富に含まれている為、合わせて摂取する事が勧められています。
また、ALAはルッコラ、クレソン、ほうれん草、バジル、コリアンダー、ミント、パセリにも含まれています。
EPAとDHAはサケ、マス、サバ、イワシ、ニシン、アンチョビに多く含まれています。
また、亜鉛は神経伝達物質と脂肪酸の代謝など体に重要な働きがあるのでシーフード、レバー、全粒シリアルなどを摂取する事を勧められています。
ADHDの子供の場合、鉄分の欠乏に関係している事も明らかになっていますので、赤身肉、豆類など鉄分を多く含む食品を摂取する事も勧められています。
他にも抗酸化物質、飽和脂肪酸も摂取する事を勧められています。
尚、合成食品添加物はADHDの症状を悪化させると考えられているので、合成食品着色料、香味料、保存料は避けるべきと言われています。
ADHDを改善する為の具体的な食品の摂取方法
- 自然に近い環境で作られた卵、バター、乳製品、牛肉などの動物性たんぱく質を摂取する
- ココナッツオイルなどの飽和脂肪酸を摂取し、栄養を高めるために穀物、豆類などは調理前に長時間水に浸しておく
- 魚、肉、野菜を煮出したスープなどの栄養価の高い食品を摂取する
- 乳酸菌を含んだ食べ物を摂取する
- 発酵食品を摂取する
- 添加物の入った食品、精製した砂糖などの加工された食品は避ける
また、サプリメントで足りない栄養素を摂取する事も、手軽に出来て良いと思います。
ただし、医療機関で薬を処方されている場合、魚油サプリメントと合わせて摂取するとADHDの多動行動が悪化する薬もありますので、前もって医師に相談しておくと良いでしょう。
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