ADHDと遺伝子治療
ADHDの原因は、未だはっきりとはわかっていませんが、一説によると遺伝が関係しているのではないかと言われています。
遺伝が関係しているのであれば、遺伝子治療によってADHDを予防したり治療したりすることができるのではないかと思う人もいるでしょう。
ここではADHDと遺伝子治療について考えてみましょう。
ADHDと遺伝
まず、ADHDが遺伝するかどうかについてですが、これはまだ100%そうだと言い切れるものではなく、確証がありません。
親がADHDだと子供もADHDを発症する確率が通常よりも高いことから、遺伝の可能性も捨てきれていませんが、例えば遺伝子が完全一致する一卵性双生児の場合であっても、どちらかがADHDだからといって100%もう1人もADHDというわけではないことからも、はっきりと遺伝が関係しているとは言えない状況です。
今後の医学の発展とともに、ADHDは遺伝が原因なのかどうか、もっとはっきりとわかってくるようになるでしょう。
遺伝子治療でADHDを治せるのか
では、ADHDは遺伝子治療で直すことができるのでしょうか。
これは、理論上は可能だということになっています。
それがどういうことかと言うと、ADHDを引き起こしている関与遺伝子が判明していれば、遺伝子治療を行うことは可能だそうです。しかし、現状ADHDについては、関与遺伝子だと推察されているものが複数あるために、それが特定できず、遺伝子治療を行うことが難しいそうです。
また、本当にADHDには遺伝が関わっているのかどうか、100%確証が持てないという状況も、遺伝子治療を難しくしています。
つまり、現状では遺伝子治療によってADHDを予防したり、治したりすることはできないということになります。
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